憧れの先輩を目指し、伝統を継承する
県大会団体優勝の豊田市立朝日丘中学校女子弓道部は総勢49名。気を付けないと弓がぶつかってしまうほどの決して広いとは言えない弓道場。袴姿で矢を巻き藁に向かって構えて「射型」を互いにアドバイスし合っている。技術も大切だが、的に当てたい「欲」を抑えいかに平常心で臨めるかが大切と口をそろえて彼女たちは話す。
3年生のキャプテン青木さん「私はギリギリでメンバーに残れた。みんなに迷惑を掛けてしまう不安がとても大きかった。以前は〝会(かい)〟をもつことすらできず、部活をやめたい時期もあった。だから後輩にはとにかく部活を楽しんでほしい」と青木さんは大変だった過去をはじめて打ち明ける。副キャプテンの糟谷さんは青木さんの話に驚きながらも「私は部活大好きでやってきた。だから後輩にも楽しんでほしい」と後輩への思いを話す。
新キャプテンの澤柳さんは、平穏な感じの3年生とは対称的に元気いっぱい。「大会では、ここ一番で決めて成績も残しているし普段の生活でもテキパキしている先輩は、憧れの存在。私たちも全国大会が目標。また、市内大会は連続優勝がかかっているのでその伝統は守りたい。そのために、先輩のようにもう少し落ち着いて取り組みたい。」と前向きに抱負を語る。
顧問の福本先生。「真面目な3年生と、勢いの2年生。対照的だが普段一緒に活動しているので、うまく両者の強みが混ざり合うことを期待している」
気持ちが重要となるこの種目。しっかり整えて伝統を継承して欲しい。