先輩の結果を励みに。
勝負は、来年の夏。
少しの気のゆるみも許さないピンと張った緊張感のある雰囲気の体育館。顧問と一体となり、東海大会3位の岡崎市立矢作北中学校女子バレー部総勢21名はみな真剣な眼差しだ。
3年生のキャプテン西川さん「先生が全国という目標を持たせてくれた。全国出場決定戦での逆転負け。悔しいというより、行きたかったという気持ちが強い。後輩には、先生の厳しい練習を乗り越え全国出場を果たしてほしい」と顧問の存在の大きさをかみしめるように話してくれた。エースで県選抜メンバーの真子さんは「チーム全体の人間関係に気を遣っていた。普段はできるだけ気軽に話すようにした。コートに入れば先輩後輩もないが、上下関係がないと活動が緩んでしまう」と仲間と築いた関係を笑顔で振り返る。
「目標は全国大会出場に決めている。でもまだチームとしてできていないから自信はない。まず声出しから」と現状に精一杯でまだ目標が霞んでいる様子の新キャプテン久保敷さん。副キャプテンの木田さんは「強くて憧れている先輩がいたのはとても励みになる。頑張りたい」と話してくれたがどこか不安気。「後半に集中力が切れ、ミスが多く、新人戦では2回戦負け。練習試合も負けることがあるんです」と心配そうに顔を見合わせる二人。
顧問の橋本先生。「現状に焦ってはいない。勝負は来年の春から夏。しっかり仕上げ、勝つことを目指します」
まだ自信を持てない新チームだがその分伸びしろは充分だ。先輩の結果を励みに厳しい練習を経て、来夏、コートで輝く姿を見せてほしい。